2015年4月22日・27日 今年の桜はどこで見ようかと、年の初めからいろいろと計画を立てていた。 3月までは、比較的暖かな天気が続き、桜前線も順調に北上して開花寸前までいったところで、4月に入った途端に、 天候不順でくもりや雨の毎日が続くことになった。 雨の間に、我が家の桜は咲いて、そして散って行ってしまった。 そして、4月も半ばを過ぎて、ようやく天候も回復し、平年よりも暖かな毎日が続くことになると、 あっという間に、咲いて、満開になってしまい、仕事の都合と、WEBのさくら情報を突き合わせながら、 歯噛みをしながらお休みを待つことになった。 山形県のど真ん中を流れる最上川は、米沢市付近を源流とし、北上して、置賜地方を通り、新庄市付近から西進して、 酒田市で日本海にそそぐ。 その、置賜地方は、西に朝日連峰を間近に仰ぎ、桜の古木が数多く残っており、置賜さくら回廊として、有名である。 一日で回れたようではあるが、二回に分けて縦走することにした。 |
![]() <<白兎のしだれ桜>> |
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<<双松公園:眺陽桜>> 樹齢:約160年、シダレザクラ。 出発は、南陽市の烏帽子山公園がよいのだが、すでに一昨年に訪れており、人気があるので時間を取られる恐れがあったため、 その次の、双松公園からスタートにすることにした。 小高い丘の上を目指していくと、広い広場があってそこで車は行き止まりになっている。付近を見まわすが、桜が見当たらない。 そして、ようやく見つけたのが、眺陽桜で、登り道の途中にあり、広場からは見下ろす形になっている。 |
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<<双松公園:慶海桜>> 樹齢:約160年、シダレザクラ。 そして、もう一本が、こちらの慶海桜である。 だいぶ早かったのか、花が見えない。確かに、眺陽桜に比べると、こちらは裏側にあたり、日陰になる。 そのせいで、開花も遅いのだろうか。先行きが不安になるスタートであった。 |
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<<伊佐沢久保桜>> 樹齢:約1200年、樹高13.85m、幹周8.1m。 エドヒガンの古木で、国の天然記念物である。 ここまで来て、やっと、お花見の気分になった。 やっと満開の桜にあえた。 小学校の脇に、普段は、普通に生えている木なのだが、この季節だけは、桜を見る人でごった返す。 臨時の駐車場、仮設トイレ、売店のテントと、にぎやかにできている。小学校にとっては迷惑だろう。 それでも、ここの桜は立派である。火事で焼けたり、重さで枝が折れたりといった事情で、 真ん中から大きく割れて、二本の木のように見えるが、一本の木であり、いろいろと再生作業中のようである。 ただ、惜しむらくは、桜の保護のため周囲に回廊ができているのだが、 そこからだと、桜の全体がなかなか一画面に収まらない。 もう少し外側まで広がっているか、木の幹から離れているといいのだが。 |
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<<最上川堤防千本桜>> 樹齢:約100年、ソメイヨシノ。 堤防、とういうか、その外側の下を走る車の道路沿いに、ソメイヨシノが並んでいる。 ちょうど見ごろではあったが、堤防からだと、背後に民家があるため、なかなか、良い絵になりにくい。 手前に最上川、バックには雪の朝日連峰と、景観は抜群なのだが、惜しい感じがする。 そういえば、満開にもかかわらず、あまりお花見の人がいないのは、そのせいなのだろうか。 |
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<<長井小学校の桜>> バックの赤い校舎が、長井小学校の校舎で、国の登録有形文化財に指定されている。 いい感じの建物が見えたので、何気なく中に入ったら、まだ実際に使われている建物だそうで、 そうそうに、外に出た。桜との相性もいい感じ。 |
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<<白つつじ公園の桜>> 長井市は、置賜さくら回廊の中心で、市内には、有名無名の桜が植えられている。 車で来たときは、この公園の駐車場に車を入れて市内を回るようになっている。 たしかに、ゆっくり徒歩で回っても、30分ほどで、戻ってこれる。 |
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<<長井南中学校の桜>> 次の目的地に向かう途中で、遠くに見えたので、引き返して撮った一枚。 残雪の残る山を背景にした桜は、この上なく美しい。 いいカメラがほしい・・。 |
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<<殿入桜>> 樹齢:約680年、樹高16.0m、幹周6.6m。 エドヒガン。 国道わきに鳥居が見え、そこをくぐってすぐ、丘の前面に巨木が目に入る。 なかなか、WEB情報では、桜が咲かずにやきもきしていたのだが、いざ来てみると、早くも薄く緑色に染まり始めていた。 なるほど、桜の季節は短すぎる。 桜の周りは、山の斜面一面に桜が並び、まさにイメージ通りのお花見ができそうな感じがする。 今日は、平日の朝でもあり、さすがにお花見に浮かれている人はいなかったけど・・。 桜吹雪が美しい。 |
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<<八乙女種まき桜>> 樹齢:約500年、樹高20.0m、幹周4.5m。 エドヒガン。 白鷹町に入る。 どこに車を停めたらよいかわからず、荒砥の駅前駐車場に車を入れて徒歩で桜を目指す。歩いて5分ほど。 後で分かったことだが、神社の後ろに公民館があり逆の方向から登ってこれるそうである。 八乙女八幡神社の参道の石段を上がっていくと、鳥居のすぐ向こうの大きな桜が目に入る。 まさに、参道に立ちはだかっているがごとくである。 ここも、花びらが散り始めている。 |
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<<称名寺阿弥陀堂の桜>> 樹齢:約330年、樹高15.0m、エドヒガン。 荒砥の駅から1q弱。わき道に入ったところにこの桜がある。 もう少し先に行くと、お寺の駐車場があるのだが、見物のお客が居なかったため、道端に車を停めて墓地の中に入る。 墓地の中に入るってのは気が引けるものだ。でも、この季節だけということで勘弁してほしい。 その中央に阿弥陀堂があり、その裏手に桜がある。 表からみると、阿弥陀堂の光背のように見え、その背後に朝日連峰が見える。 この桜はこの構図で決まりだね。 枝先が緑色に色づき始め、青空のもとでは、少し暗く見える。 |
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<<赤坂の薬師桜>> 樹齢:約970年、樹高9.0m、幹周6.1m。 エドヒガン。 ナビに従って、山の細道に分け入っていくと、この一本だけが突然現れる。 道端の舞台様の岩場に、立っている。 ご覧のとおり、かなり勢いを失っているものの、見るものに畏敬の念を覚えさせる木である。 |
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<<後庵桜>> 樹齢:約680年、樹高16.0m、幹周4.6m。 エドヒガン。 この付近は、道があるような内容な状態で、桜を探し当てるのに一苦労する。 ここは、道端に車を停めて、最初の案内板だけを頼りに徒歩で進む。 写真では全体像がよくわからない。 実は、休憩用のテントがあって、全体像を写すことができなかった。 幹は斜面に横に突き出ているような形になっており、その上に枝葉が広がっている。 近所の親切なおじさんが解説をしてくれている。 |
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<<子守堂の桜>> 樹齢:約1,000年、樹高19.0m、幹周7.2m。 エドヒガン。 他にお客が居ると、桜も探しやすい。ここも、道端に止めて、小道を上がると小さな祠の手前に桜がある。 |
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<<山口奨学桜>> 樹齢:約100年、エドヒガン。 勢い盛ん。 背景もすっきりしており、周りも広く、カメラアングルも取りやすい。 駐車場も広く場所探しも苦労しない。 ここで、草団子をいただく。 |
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<<十二の桜>> 樹齢:約400年、エドヒガン。 古木の根から生えた三代目。 ![]() 紫色の花は、一緒に見ていた人の話によれば、「カタクリ」の花という。 この木以降は、駐車場も整備され、見栄えもいいためか、お花見の客が多くなる。 場所も探しやすい。 |
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<<釜の越桜>> 樹齢:約800年、樹高20.0m、幹周6.0m。 エドヒガン。 堂々たる風格はあるが、いかんせん花の勢いにかける。 見ていて、痛々しい。 それとも、もう今年の盛りが過ぎてしまっていたのだろうか。 |
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すぐ後ろにある、大きな桜は「勝弥桜」といって、この釜の越桜の子木だという。 |
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<<薬師桜>> 樹齢:約1,200年、樹高10.0m、幹周8.2m。 エドヒガン。 釜の越桜から歩いて5分ほど。道路わきに、薬師堂の古株の桜がある。 桜の周りは、根の保護のために足場が組まれているため、薬師堂が桜の添え物になったような景色である。 |
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<<白兎のしだれ桜>> 樹齢:約200年、樹高12.5m、幹周4.7m。 シダレザクラ。 葉山神社の一角にある。 双松公園の二本に続く、しだれ桜。かなり小振りではあるが、幹の感じは古さを感じさせる。 それでも、今回の桜の中では、最も若い方の部類に入る。 白兎(はくと)というのはここら辺の地名で、因幡の白ウサギとは違うようだ。 |
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<<葉山神社の杉>> 中央の二本の杉の木は、樹齢4-500年と言われ、しだれ桜よりも古い謂れを持っている。 |
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<<草岡の大明神桜>> 樹齢:約1,200年、樹高18.8m、幹周10.9m。 エドヒガン。国の天然記念物。 今日の最後の目的地、というか、目的桜。国レベルで見ても最大級の古桜である。 幹周で比較して、三大桜(滝桜、神代桜、淡墨桜)に、勝るとも劣らない巨木である。 ただ、枝の張り具合などを比べると、やはり滝桜などからは見劣りするかなといったところか。 幹の周囲には、柵囲いがされておりあまり近づくことはできない。 カメラスポットの立札を当てにして回り込んでみたのだが、逆光になってしまっていい構図とは言えない。 ここに載せた写真は、いずれも反対側から写したもの。 ちょうど夕日が当たって、色合いがうまくいっている。 満開の盛りは過ぎており、緑がかって見える。 |
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