2015年10月14日 例年であれば、まだ、紅葉は遠くの地方での話であるのに、今年は、あっという間に近間の話になってしまった。 今年の紅葉はどこで拝もうかと調べ始めたら、すでに長野あたりでも紅葉が始まっているとのことで、急いで計画を立て、晴れ間を見つけて出かけることにした。 戸隠神社には、今まで何度も訪れており、奥社にもお参りしたことがある。どちらかというと、長野に出るための通り道的な感じであったので十分に拝観しているかと言われると心もとない限りである。 せっかくの折であるので、戸隠五社めぐりとして、奥社から宝光社まで古道を通って巡ってみることにした。 |
![]() <<戸隠神社奥社>> |
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<<戸隠高原>> 上信越自動車道を信濃町ICで降り、国道18号に出た途端、県道に入って一路戸隠方向に向かう。 すでに、紅葉が盛りで、道の両側に赤や黄色の錦の壁が現れた。 車を運転していて、素晴らしい景色に出会ったとき、車を停めないと写真が撮れないのだが、往々にして、 そのような絶景の場所には車を停めるスペースがない。 どうにかならないものか。 |
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<<奥社入口:大鳥居>> 奥社入口の駐車場に車を停める。ここから、順に奥社・九頭竜社・中社・火之御子社・宝光社と、五社を巡り(全体的に下りの道)、 宝光社からバスで奥社入口まで、戻ってくる予定である。 |
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<<奥社参道>> 大鳥居から、戸隠森林植物園の脇道を随身門に向かって歩く。ここでは、時折、木々の間から紅葉がのぞく。 日の光とともに現れた紅葉が日を浴びて輝いている。 |
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<<随神門>> 参道の中間地点というか、ここから本格的に参道が始まるという場所である。 随神門とは、お寺でいうところの仁王門にあたり、ここではひな人形でいうところの、右大臣左大臣が、 にらみを利かせている。 |
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<<奥社杉並木>> 随神門を過ぎると、杉並木が始まりしばし紅葉の世界とは異なる景色になる。 道も、随身門までは平坦で真っ直ぐであったが、ここから勾配ができ、左右に曲がるようになってきた。 奥社の山登り(というほどでもないが)が、始まった。 |
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<<奥社からみた戸隠連峰>> 奥社にたどり着くと、社殿付近が広場様になっており、紅葉ごしに戸隠連峰を望むことができる。 朝方の曇り空から徐々に雲が晴れていく。もう少し待てば、すっかり晴れてしまうはず。 |
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<<奥社>> 奥社の祭神は、天手力雄命(あめのたじからおのみこと)である。 天照大神の天の岩戸隠れの際に、生来の大力で岩戸を開けたという神である。 その時の岩戸が、戸隠連山になっているという言い伝えもある。 ここまで上るのは、年齢的にはかなりきついのだが、お年寄りも結構上がってくる。 しばらく呼吸を整える必要があった。 |
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上がりきったところに、手水舎がある。 水分補給の休憩所のような気もしないではないが、普通に手水舎である。 |
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<<九頭龍社>> 奥社から一段下がったところ、ほんの隣に九頭竜社がある。 祭神の九頭竜大神(くずりゅうのおおかみ)は、天手力雄命の祀られる前からここにいた地主神という。 |
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<<戸隠森林植物園>> 随神門まで参道を下り、鏡池に向かうため、森林植物園の中に入る。 植物の保護のためだろうか、通り道には木製の桟道ができており、歩きやすい。 基本は緑の森なのだが、ところどころの紅葉が、よりはっきりと目に映る。 |
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壊れかけの木の橋。 でも、この橋を渡らないと先には行けない。 |
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<<天命稲荷>> ここまでくるとあと一息。 |
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<<鏡池>> 戸隠の紅葉情報となると、この鏡池がスポットとして出てくる。 文字通り鏡のように波のない湖面に、奇怪な岩肌を見せている戸隠連山が映り込み、さらにこの季節は湖畔の紅葉が重なる。 湖畔には、雲が晴れるのを待つカメラマンが、三脚を並べて一列になっている。 |
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朝は曇っていたのだが、奥社では雲の流れの合間に山が見えるようになり、ここまで来て快晴となった。 |
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<<硯石>> 鏡池から中社まで山の中を歩くことにした。約一時間。何とかなるだろうと軽い気持ちで歩き始めたが、 思いのほかに急な上り坂となり、息が上がってしまった。(二回休憩) 坂道を登りきったところに、硯石と呼ばれる巨岩があり、展望台ともなっている。 |
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<<小鳥ケ池>> 山を下りきると、小鳥ケ池にでる。この池も、鏡池のように美しい湖面に、戸隠連山の姿を映している。 なぜか、鏡池と比べて人出が少ない。景色も、アクセスも、鏡池に劣らない気がするのだが。 |
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<<中社>> おなじみの中社。戸隠神社というとここになる。 確かに、一番立派であるし、食事やお土産のお店も多いし、駐車場も近いし、観光客が集まる条件は揃っているなと思う。 |
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祭神は天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)と言ってもわからないのだが、 天岩戸伝説での、天照大神の岩戸からの誘い出しの、シナリオを書いた神だそうだ。 |
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<<火之御子社>> 中社から神道(かんみち)と呼ばれる道を通って宝光社を目指す。半分を過ぎたところで火之御子社への脇道がある。 祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)。 この神は天岩戸の前で踊って(ストリップだったそうだ)、中に隠れている天照大神の気を引いた神である。 |
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<<西行桜>> 西行がこの地を訪れたときに、地元の子供との知恵比べに敗れ、参拝せずに引き返したという故事にある桜の木とのこと。 もちろん、その何代目かの子孫ではあるのだが。 |
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<<神道:伏拝所>> 神道に戻ってすぐ、巨大な杉の木の脇に伏拝所の石碑がある。 奥社に行かなくても、お参りができるようにと、宝光社が建てられたとのことである。 |
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<<宝光社>> 急坂を下りると宝光社にたどり着く。 中社からここまでは、ほとんど下り坂で、かなりの高低差を下りてきたことになる。 この道を逆方向に進むのは一苦労という気がする。 祭神は天表春命(あめのうわはるのみこと)といい、中社の天八意思兼命の御子神ということである。 |
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宝光社に来るのは初めて。いつも中社から坂道を駆け下りて通り過ぎてしまう角にある。 見上げるような石段が社殿まで続くが、今回は、下るだけなので楽である。 これを上ることを考えると、少しぞっとする。 |
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宝光社の前でバス停を探すのに一苦労。逆方向を探してしまっていて、危うく乗り遅れそうになってしまった。 |