2016年4月14日
 今年の桜は早い。3月に入ったと思ったら、早々にさくら前線が動き出し、3月下旬には西日本一帯で、 桜の開花・満開のニュースでもちきりになってしまった。

 今年の計画として高遠の桜をメインとして諏訪大社(4社)を回るコースを考えていた。 15日の宿泊も、例年の開花時期を考慮し、仕事の都合も考慮したもので、多少開花の時期が早まっても、 充分に満開の時期に間に合うはずであった。

 ところが、想定を上回る早さで開花が進んだため、予定を1日早め、宿も一泊追加して出かけることにした。

高遠閣
<<高遠城址公園:高遠閣>>

高遠城址公園

高遠城址公園

<<高遠城址公園:高遠閣>>
そうこうして、あわてて出てきたにもかかわらず、当初予定から1日早いこの日でさえ、 開花状況は、満開を早くも過ぎ、前日から散り始めの状態になってしまった。


高遠へは、中央道を諏訪インターで降り、国道152号線で杖突峠を越える。 峠には、無料の展望喫茶があり、丁度お昼に近い時間ということで、ここで食事をとることにした。

この喫茶室からは、八ヶ岳連峰から蓼科山、霧ヶ峰高原、美ヶ原、最奥に諏訪湖が望め、あきることがない。


高遠閣とは、昭和の初期に、観光客用の休憩所として建設されたものだそうで、現在も当然のことながら、 観光客の無料休憩所となっている。空からみると、桜の海の中にこの建物の屋根が浮かんでいるようである。
高遠城址公園

<<高遠城址公園:北ゲート>>
駐車場探しにひと苦労、とはいっても、平日のことで、比較的容易に車を入れることができた。 駐車場には、有料の場所と無料の場所があるが、公園に近く歩いて行ける場所が有料になっているようだ。

公園内は、普段は無料であるが、桜の季節だけは500円の入園料がかかる。いたしかたなし。

高遠城址公園
<<高遠城址公園:桜雲橋>>
桜雲橋は、旧高遠城の二の丸と本丸を分ける内堀にかかる。橋の先には問屋門があり、その先が本丸跡である。

この橋は、公園内の一番のカメラスポット。 上から撮っても、下から撮っても、絵になる光景だ。

高遠城址公園

桜雲橋は、旧高遠城の遺構(復元)ということだが、桜は明治初期に桜の馬場から移植されたものと言い、 桜の名前がついているのがいいのかどうなのか、などとつまらぬ疑問を持つ。

紅葉の季節もきれいと思われるが、弥彦の紅葉谷を思わせる形態である。

高遠城址公園

<<高遠城址公園:桜を写す池>>
二の丸と本丸を分ける堀の底に、水をためた池がある。 この日は、散り始めた花を集めて水面がおおわれているが、花が散るまでは、橋と桜を鏡のように写すという。

高遠城址公園

<<高遠城址公園:問屋門>>


高遠城址公園
<<高遠城址公園の桜>>
高遠城跡は古くから桜の名所として知られ、「天下第一の桜」と称される。 公園内には、1,500本のタカトオコヒカンサクラが、比較的密集して生えており、特に上空から写された写真は、 桜が公園全体を覆い隠す勢いである。



高遠城址公園



高遠城址公園




高遠城址公園

<<高遠城址公園:河東碧悟桐>>
西駒は斑雪(はだれ)てし尾を肌脱ぐ雲を

尖石縄文考古館

仮面の女神 縄文のビーナス
   仮面の女神      縄文のビーナス

<<尖石縄文考古館>>
諏訪市の隣、茅野市に、全国で5体しかない国宝土偶のうち、なんと2体を所有展示している施設がある。

縄文のビーナスは、市内棚原遺跡で昭和61年に出土、平成7年に国宝指定された。
仮面の女神は、市内中ッ原遺跡で平成12年に出土、平成26年に国宝指定された。

閉館間近の館内の閑散とした展示室に、2体の土偶が並んで展示されている。 説明書には、わざわざ「実物」と、注釈がつけられていた。
−大概、こんな場合には、複製とかと書かれているパターンが多い。特に、こんな地方の施設においては・・。−
これだけで、感激ものである。4000年昔の人々と同じ像を見ているということが、実に不思議であった。

この施設には、こういった縄文遺物の展示のほかに、実習スペースや、戸外には再現された縄文住居があり、 かなり楽しめる内容になっている。



ホームページ: 茅野市尖石縄文考古館