2016年7月23日 西会津地方は隠れた仏都であるらしい。先回、喜多方に行った際に、願成寺や熊野神社を訪れ、 地方ではお目にかかれないような荘厳な雰囲気を実感した。全部は無理でも、名だたるところは訪ねておきたいと思った。 幸にも、西会津は若松の手前であり、往復の時間も大してかからないので、経済的でもある。 手始めに、大山祇神社から始めたのであるが・・・。 |
![]() <<大山祇神社:御本社参道>> |
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<<鳥追観音:仁王門>> 鳥追観音、金剛山如法寺、会津ころり三観音の一、会津三十三観音霊場の番外、会津五色不動のうち黄不動。 など、いろいろといわくつきのお寺である。 国道49号線、道の駅西会津の先から、大山祇神社へ向かう道に入ってすぐに駐車場に着く。お寺の真ん中を道が通っている感じ。 右側が本堂、左側に観音堂がある。参拝客はほとんど観音堂が目当て。 |
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<<鳥追観音:境内>> 仁王門をくぐると参道の先に観音堂がある。 観音堂は少し変わった形をしている。仁王門からみて西側に観音堂があるのだが、左にずれた位置に東口がある。 東西向拝口、三方開きといい、東口から入って右側の観音様にお参りをしたのち、そのまま西口から外に出る。 観音様は南側を向いている。 |
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<<鳥追観音:高野槇>> 参道左側には、東北一と言われる高野槇(こうやまき)の巨木がある。幹周り4m、高さ30m、樹齢1,200年。 |
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<<鳥追観音:観音堂>> 観音堂の軒下や欄間には素敵な彫刻でうめられている。慶長十八年に再建された建物ということで納得。 中でも、左甚五郎作の隠れ三猿が有名である。 三匹とも見つけられると、幸運が訪れるという。 なかなか独力で見つけるのは難しい。係の人に説明していただいても三匹目はそれとわからない。 下の写真で、左から「難より隠れサル」「難を逃れサル」「安楽に暮らしサル」という。 |
=隠し三猿=![]() ![]() ![]() |
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<<大山祇神社:遥拝殿>> 鳥追観音から10分ほどで大山祇神社(おおやまつみじんじゃ)に着く。 ここにあるのは遥拝殿であり、はるか山の中の本殿を拝む形になる。 西暦778年の創建と伝えられ、 祭神は 大山祇命(オオヤマツミ) 岩長比売命(イワナガヒメ) 木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメ) の三柱の親娘神である。 |
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門前には大きな食堂や土産物店がいくつかあるのだが、食事できるところがなかった。 季節外れということなのだろうか。土曜日でお客さんもそこそこいるのに、ちょっと不思議。 |
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<<大山祇神社:御本社参道>> 御本社はここから4キロ先。山道を行くことになる。往復8キロ、2時間かかる。 もっとも、やぶをかき分けるような感じではなく、ご覧のような舗装路−ただし傾斜はやはりきつい−である。 ところどころに、形の異なる道祖神が出迎えてくれたり、滝があったりと変化に富む道ではある。 |
=道祖神= |
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やすらぎの道祖神![]() |
うるおいの道祖神![]() |
出会いの道祖神![]() |
ぬくもりの道祖神![]() |
まどろみの道祖神![]() |
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<<不動滝>> はじめの内は、普通の道が続いたため、本当にこの道でよいのか不安になったが、不動滝への矢印があって、 この道でよいとの確信を得ることができた。 不動滝へは、道を外れて、うるおいの道祖神を過ぎ、ホントの山道を川筋まで下る。 小さな橋を渡って、小さなお不動様の祠の脇に滝が見えた。 |
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<<弥作滝>> 出会いの道祖神の脇の小道を下ったところに、弥作滝がある。 途中まで下ったのだが、そこから先はちょっと自信がなく、写真が撮れるところであきらめてしまった。 |
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まどろみの道祖神のところで、「本社へあと600m」の看板でほっと息をつくが、 その下には「石段200段」と書いてある(先頭の写真)。 ここまで来て石段とは。でも、退くに退けず、一歩一歩しっかりと上ることにした。 休み場所もなく、急な石段で後ろを見ると転げ落ちそうになるくらい。 |
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途中には、大きなヤマユリの花が・・。 |
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<<大山祇神社:御本社>> 本社に到着。 ちょっとした広場になっており、休憩所の建物があるが、ここもお休み。 春夏とお祭りのときしか商売していないのだろうか。 清水でのどを潤した後で、最後の石段に挑む。 |
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御本社は、新潟福島の県境、大倉山の八合目にあるという。 そのせいか境内には、新潟県在住の氏子が寄進した、祠や石柱が散在している。 最初は不思議だったが、実際には直線距離で比較すると、遥拝殿よりも新潟県の方が近い。 |
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大山祇神社、御本社。 山登りで疲労困憊。 甘めの予定で、昼過ぎには下に降りているはずだったのだが、大幅に時間を取ってしまい、 先に進む気力がなくなったので、ここから先は次回ということにした。 |