2018年5月15-16日
震災被災地への行き帰りは、高速ではなく下道を利用した。そのため、普段寄ることのない場所を通ることになった。

大崎八幡宮本殿
<<大崎八幡宮本殿>>

堺田分水嶺
<<堺田分水嶺>>
山形県と宮城県の県境、国道47号線沿いに、分水嶺がある。国道47号線は、日本海側の酒田から最上川沿いにさかのぼり、 新庄を通ってこの地に至り、県境を越えて鳴子温泉をすぎ、宮城県大崎市に至る。

この分水嶺は、JR堺田駅のそばにあり、標高338mで、これほど平坦な場所にある分水嶺は非常に珍しいと言われる。

ここでいう分水嶺とは、日本海側への源流と、太平洋に流れる川が分かれる地点である。

堺田分水嶺

奥のほうから流れてきた用水が、ここで右と左に分かれている。 左は小国川、最上川を経て、102.6km先の酒田市で日本海にそそぐ。 右は江合川、旧北上川を経て、116.2km先の石巻市で太平洋にそそぐ。

付近は公園として整備されており、一足遅れの八重桜や、つつじが満開であった。
堺田分水嶺


封人の家
<<封人の家(旧有路家)>>
分水嶺と国道を挟んだ反対側に、封人の家と呼ばれる古民家がある。

封人(ほうじん)とは国境を守る役人の意で、 この建物は、江戸時代の新庄領境田村の名主であった有路家の住宅であったといわれる。

封人の家
松尾芭蕉は奥の細道の旅の途中で、「封人の家」と呼ばれる住居に泊まり、一句を残している。

奥の細道より
「大山を登って日すでに暮れければ、封人の家を見かけて宿りを求む。三日風雨荒れてよしなき山中に逗留す」

蚤虱馬の尿する枕もと
のみしらみ うまのばりする まくらもと


入り口前には、芭蕉と曽良の木像が・・

封人の家


囲炉裏には火が入っていた。 晴れて、風があるにもかかわらず、中はけむっぽい。
係の人にそういうと、昔の人はそれで目を悪くしていたようだという。

花山湖

<<花山湖>>
途中で道の駅を求めてわき道に入ってみる。花山湖は、花山ダムのダム湖である。 何もない湖なのになんでこんなところに道の駅が、と思っていた。

後で調べたところ、この道は、先ほどの国道47号線から分かれて、 秋田県の湯沢市や本庄市に向かう国道398号線の入り口にあたるようだ。

大崎八幡宮
<<大崎八幡宮>>
かねてから行ってみたい場所であった。だが、その割に行く機会がない。仙台の市街地であるのだが少し遠い。 何かの途中で行くような場所でもない。こういった機会でもないといけないと思い、思い切ってルートに入れてみた。

大崎八幡宮の社殿は、伊達政宗が、仙台開府後に仙台城の北西の方角にあたるこの地に造営した(1607年)。

大崎八幡宮

<<大崎八幡宮:長床>>


大崎八幡宮
<<大崎八幡宮:社殿>>
国宝。本殿・石の間・拝殿。

ご覧の通りのきらびやかな装飾にあふれている。 伊達政宗といえば、仙台には他にも瑞鳳殿があったが、惜しくも、戦災で焼失した。(復元再建されている)

安土桃山建築として最古の建物である。

大崎八幡宮



大崎八幡宮