2019年10月27-28日
 今回の一番の目的、奥入瀬の散策。
 この日さえ晴れてくれれば、他の日はどうでもいいと思っていたのだが、幸いなことに連日の晴れで、この日も、 日の光に恵まれることになった。 休屋に宿をとり、朝、子ノ口まで車で行ってバスに乗り換え、馬門岩まで行き、 子ノ口まで渓流沿いを歩いて戻るコースである。

乙女の像
<<十和田湖:乙女の像>>

十和田湖

<<十和田湖:発荷峠展望台より>>
十和田湖に向かう途中、やはり、ここは避けて通れない。 前回と違って、紅葉の季節で天気は晴れ、ということで駐車するにも一苦労する。

手前が中山半島で、半島の手前の海岸が休屋である。 その向こうに重なって見えるのが御倉半島で、子ノ口は半島の向こう側にある。

十和田湖

十和田湖
<<十和田湖:御前ケ浜>>
十和田湖は秋田県と青森県にまたがっている。 遊覧船の船着き場や、土産物屋の集まる休屋も子ノ口も、青森県側にあるのだが、 休屋から子ノ口に向かう道は、途中まで県境を行ったり来たりする。 泊まったホテルも、建物中に県境が通っていた。

ホテルには早めに着き、荷物を置くと早速湖畔の散歩に出かける。 遊覧船乗り場付近から、乙女の像まで湖岸沿いに遊歩道ができている。 まだ3時過ぎで、観光客も多く日も暖かく、にぎやかであった。


十和田湖は二重カルデラ湖である。(「ブラタモリ」でもそう説明されていた) 外縁は2.5万年前及び1.3万年前の噴火によってできたと考えられている。 その後も、噴火を繰り返し、約6,200年前の噴火により、中山・御倉の両半島に囲まれた中海ができたと考えられている。

現在も、この一帯(八甲田・十和田)は常時観測火山に指定されている。

十和田湖

<<十和田湖:恵比寿大黒島>>
火山の溶岩でできた島。恵比寿島と大黒島の二つに分かれている。 島の上にある社も、よく見ると二つある。

十和田湖

十和田湖

<<十和田湖:乙女の像>>
十和田湖畔休屋の御前ケ浜に建つ乙女の像は、 昭和28年(1953年)に国立公園指定15周年を記念事業として建立された、 高村光太郎の遺作である。

顔は、「智恵子抄」の智恵子夫人がモデルと言われている。 両足の踵を地につけ「地に根を下ろす繁栄」を表し、 空洞になった両眼は、どの位置から見ても見る人を向いているように考えられている。

高村光太郎作
「十和田湖畔の裸像に与う」
銅とスズとの合金が立ってゐる。
どんな造型が行はれようと
無機質の図形にはちがひない。
はらわたや粘液や脂や汗や生きものの
きたならしさはここにない。
すさまじい十和田湖の円錐空間にはまりこんで
天然四元の平手打をまともにうける
銅とスズとの合金で出来た
女の裸像が二人
影と形のように立ってゐる
いさぎよい非情の金属が青くさびて
地上に割れてくづれるまで
この原始林の圧力に堪えて
立つなら幾千年でも黙って立ってろ。

十和田湖
<<十和田神社>>
乙女の像から林の奥に歩を進める。十和田神社の鳥居と石段が待ち受ける。

祭神は、日本武尊。 一説には、大同2年(807年)、坂上田村麻呂創建とされる。 また一説には、熊野の南祖坊なる修験僧が、当地で九頭の龍を退治したのを祀ったものが創始とされる。

十和田湖

<<十和田神社一の宮>>
休屋の御土産屋の中に、ひときわ紅葉に包まれた岩塊がある。 鳥居があり、上には社もあるし、と後で調べたら、十和田神社の一の宮ということらしい。

JR子ノ口駅

<<JR子ノ口駅>>
朝一番、子ノ口駅。
無事に駐車場に車を停めることができた。まずは一安心。 まだ朝が早いせいか、駅が閉まっている。停留所の時刻表を見ると、9時が始発になっている。 アレッ?話が違うと不安になり、スマホで確認すると間違いなく始発は8時13分。 あたりを見回すと、もう一つの停留所が・・。

8時を過ぎて店開き。切符を買い、列に並ぶ。

奥入瀬渓流

奥入瀬渓流

奥入瀬渓流

<<奥入瀬渓流>>
=馬門岩(8:35)=
いよいよ奥入瀬渓流 8kmの始まり。

川のすぐそばに遊歩道が整備されており、起伏も少なく歩きやすい。 土の道もあれば、板敷になっている場所もある。 川の流れと同じ目線、高さで楽しむことができる。

奥入瀬川は、十和田湖から流れ出ている唯一の河川である。 つまり、子ノ口が最上流であり、馬門岩から子ノ口に向かうということは、川をさかのぼることになる。 実際には、それほど高低差がないため、遡っているという感覚はない。

川のそばには、国道102号線が通っている。さすがに、紅葉の盛りの休日には、自家用車の通行が規制されるようだが、 普段は、車でつまみ食いする人や、観光バスで名所だけを見ていく人も多い。

今日は、晴れに恵まれているが、渓流まではなかなか日に当たることはない。 周りがすべて絶景で、被写体に困ることはない。 ただ、腕が追い付いていないようだ。

奥入瀬渓流
=阿修羅の流れ(8:54)=


奥入瀬渓流

=飛金の流れ(9:04)=


奥入瀬渓流
=千筋ノ滝(9:14)=


奥入瀬渓流




奥入瀬渓流
=雲井の滝(9:23)=


奥入瀬渓流

=白布の滝(9:36)=


奥入瀬渓流

奥入瀬渓流

=雲井の流れ(10:07)=


奥入瀬渓流
=白糸の滝(10:53)=


奥入瀬渓流





奥入瀬渓流

奥入瀬渓流

=九段の滝(11:11)=


奥入瀬渓流

奥入瀬渓流

=銚子大滝(11:20)=


奥入瀬渓流
=万両の流れ(11:41)=


奥入瀬渓流
=子ノ口橋(11:47)=


奥入瀬渓流

=子ノ口到着(11:52)=
十和田湖畔に到着。 約3時間20分。ガイドブックなどでは、3時間弱なので、年齢並みに少しかかったようだ。 ちょうどお昼になったので、ここの食堂で名物のバラ焼きをいただくことにした。

後は、自宅へ一直線。