2023年6月3日
 朝のうちはまだ、雲が残っていたが、日が昇るにつれて青空が広がってきた。 黒部峡谷鉄道は、冬期間は閉鎖されるため、1月の予定では、乗ることができなかったわけで、 ある意味、1月の悪天候に感謝しなければならない。
 ホテルの駐車場に車を止めたままにして、駅まで送ってもらった。 天候もあって、そんなに人がいないかとも思ったのだが、満員に近い乗客で一安心する。

黒部峡谷鉄道
<<黒部峡谷鉄道:新山彦橋>>

宇奈月温泉
<<宇奈月温泉>>
ホテルから。
手前の黒部川は、昨日の雨で茶色に濁っていて、水量も多い。

宇奈月温泉は大正12年(1923年)の開湯。 黒部川の電源開発に伴い、黒部峡谷の7km先から導水管でお湯を引いている。

宇奈月温泉
<<宇奈月温泉:想影展望台>>
黒部川にかかる想影橋(おもかげばし)のたもとに、奇妙な形の展望台がある。 残念ながら、立入禁止で、中から景色を見ることはかなわなかった。

宇奈月温泉

<<富山地方鉄道:宇奈月温泉駅>>
富山地方鉄道は、富山・宇和島間を2時間弱で結ぶ。 ここ、宇奈月温泉駅が終着駅になる。

駅前には、温泉の噴水がある。

宇奈月駅

宇奈月駅

<<黒部峡谷鉄道:宇奈月駅>>
宇奈月温泉駅から200mほど先に、黒部峡谷鉄道の宇奈月駅がある。

駅舎内には、平成31年(2019年)に、ももクロが黒部市でライブを行った記念のサインが飾られていた。

ももクロ

トロッコ広場には、昔風の凸型の機関車と、トロッコ車両が展示されている。

左が宇奈月駅。黒部川沿いの崖上に立っている。

黒部峡谷鉄道は、黒部川水系の電源開発に伴う資材運搬用の鉄道として建設され、 昭和28年(1953年)から、一般旅客営業を始めた。 全長20.1km。レールの間隔は762mmと狭く、新幹線の半分しかない。

トロッコ電車が有名である。

黒部峡谷鉄道
<<黒部峡谷鉄道:山彦橋>>
並んで二つの橋があり、歩行者用を山彦橋、電車用を新山彦橋という。 以前は山彦橋を鉄道が通っていたものを、新たに鉄道橋をかけたものらしい。

山彦橋は、大正12年(1923年)の完成。

黒部峡谷鉄道
<<黒部峡谷鉄道:湖面橋>>
宇奈月ダムのダム湖である、うなづき湖に架かる橋。

黒部峡谷鉄道

<<黒部峡谷鉄道:新柳河原発電所>>
湖に浮かぶ古城をイメージしたとか。

黒部峡谷鉄道
<<黒部峡谷鉄道:とちの湯>>
やまびこ遊歩道の終点にある日帰り温泉施設。

黒部峡谷鉄道

<<黒部峡谷鉄道:出し平ダム>>
高さ77m、幅136m。

黒部川の急流には、いくつものダムが作られ、発電所が建設されている。 黒部峡谷鉄道は、黒部川沿いの電源開発のためにつくられたので、まさに、ダムと発電所巡りをしているようなものだ。

黒部峡谷鉄道

黒部峡谷鉄道

<<黒部峡谷鉄道:黒部第二発電所>>
昭和11年(1936年)の完成。出力は72,000kW。 上流の小屋平ダムで取水した水を利用している。

ちなみに、欅平駅の上流に黒部川第三発電所、さらにその上流12kmに黒部川第四発電所がある。 黒部川第四発電所は、クロヨンと呼ばれ、あの黒部ダムの水を利用している。


背後の崖は、ねずみ返しの岩壁といい、高さは200mもある。

黒部峡谷鉄道
<<黒部峡谷鉄道:跡曳水路橋>>
猫又から新柳河原発電所まで水を送る為の送水用の橋。
昭和2年(1927年)の完成。

黒部峡谷鉄道

<<黒部峡谷鉄道:黒部万年雪>>
標高1969mの百貫山からの雪崩が堆積し、次の季節に雪が降るまで残ることから、黒部の万年雪と呼ばれる。 途中の鐘釣駅からも見ることができる。

欅平

欅平

欅平

<<黒部峡谷鉄道:欅平駅>>
黒部峡谷鉄道の終点は欅平駅。 宇奈月から1時間半弱。 長いようであるが、左右の景色に見とれていると、とても短く感じられる。


トロッコ電車
=機関車=

トロッコ電車
=トロッコ電車=







欅平駅も、黒部川沿いの崖の上に建てられている。

欅平
<<欅平:名剣山>>


欅平
<<欅平:奥鐘橋>>
欅平駅の屋上からの眺め。眼下に見えるのが、奥鐘橋。 皆、ここを通って、名剣温泉のほうに向かう。

欅平

<<欅平:人喰岩>>
奥鐘橋を渡ってすぐ、奥鐘山の中腹をえぐって道路が続いている。 まさに、落石注意といったところか。

最初は(会津の塔のへつりのように)自然にできたものなのかと思ったのだが、 巨大な岩をくりぬいて作った人工の道らしい。

欅平

欅平

<<欅平:名剣橋>>


欅平

欅平

欅平

<<欅平:名剣温泉>>
遊歩道の先に名剣温泉がある。秘湯中の秘湯というべきか。 この先には、祖母谷温泉があるのだが、遊歩道が通行止めになっていて、今現在は行くことはできない。

欅平

欅平

欅平

<<欅平:猿飛山荘>>
名剣温泉に向かう道とは別に、河原に降りる道がある。猿飛山荘に向かう。

さらに、黒部川に沿って下流に向かい、猿飛峡に向かう道もあるのだが、そちらも通行できなくなっている。

黒部峡谷鉄道

黒部峡谷鉄道

黒部峡谷鉄道

<<黒部峡谷鉄道>>
トロッコ電車は、車両は指定されるが、座席までは指定されない。 満員の時はどうなるかわからないが、そんなに混んでいるというわけではなかったので、 右も左も、写真に収めることができた。

素直な感想でいえば、登るときの右側(黒部川沿い)のほうが景色を楽しめるようだ。



赤い頭巾をかぶった石が見える。 自然の岩石で何にも加工されていないが、仏の形に似ているので、仏石の名がついたという。


黒部峡谷鉄道
=仏石=



昭和57年(1982年)の建立。高さは12.8m。 宇奈月温泉街を見下ろす高台の上に建てられている。

黒部峡谷鉄道
=平和の像=

黒部峡谷鉄道

黒部峡谷鉄道




宇奈月
<<宇奈月:山彦橋>>
奥に弥太蔵吊橋と山彦橋。

宇奈月ダム完成に伴って宇奈月駅周辺も大規模な軌道変更を余儀なくされた。 新山彦橋が昭和53年(1978年)に完成し、電車はそちらを通るようになった。

以前の軌道は、遊歩道として整備され、やまびこ遊歩道と名付けられ、 宇奈月駅から宇奈月ダムまで歩いていけるようになった。 山彦橋は、歩行者専用となっている。

宇奈月
<<宇奈月:新山彦橋>>
山彦橋から、新山彦橋を見上げる。 トロッコ電車が通り過ぎていく。

宇奈月

<<宇奈月ダム>>